会長挨拶

近畿児童青年精神保健懇話会は、子どもの現在の精神的健康(メンタルヘルス)を、よりよくしようと思う専門家の集まりです。
近畿地方のすべての地域から、その地域の問題や、今の子どもたちが直面する問題すべてに対して、発表を行い、意見を交換し、議論を進め、明日からの子どもへの対応の糧にするための勉強会です。

テーマはいつも異なりますが、最近では、不登校問題の再考、注意欠如多動性障害などの発達障害問題、キレる子どもの精神病理についてなど、身近な、関心の高いテーマを取り上げています。さらに、魅力的なテーマを、世話人一同でいつも考えています。

子どもが示すいずれの問題も、その背景には、多くの問題が輻輳していることが多いようです。
児童青年精神医学的には、いずれの問題の背景にも、個人的な内面変化が生じていることや、特に各年齢におけるストレス・不安状態に対する対処能力や、保育所・幼稚園での集団参加上の困難や、学校などでの子ども同士の人間関係の形成が難しくなる様子がみられます。

加えて、環境問題も大きいようです。家庭背景や、学校での教育環境なども、子どもの生活には、大きな役割を果たしています。
家庭での親子や兄弟姉妹の人間関係や、家庭の文化的な違いや経済的な環境も影響します。なにより、子ども達にとって学校が、おり易い居心地の良い環境であることを保証することが重要です。
それを提供できているかどうかの検証も要ります。

毎回、具体的で、科学的な発表を基に、参加者が、色々な立場から、自由に発言しています。
参加者が、お互いの刺激になる、魅力的な勉強会です。それは、参加者の、子どもに対する熱い思いが込められているからです。
これまでの取り組みを振り返り、また、今の問題を考え、明日からの子どもたちへの対応に役に立つ意見で満載です。

学校教師や養護教諭や教育関係者、子どもの指導員や福祉機関の関係者、精神医療関係者は言うに及ばず、司法で子どもに対峙される方や、警察の生活安全などの分野も大事な、子どものネットワークです。子どもに関係のある仕事をされている方は、ぜひ、一度、ご参加ください。 
みんなの力で、子どもに健康的で元気な発達を、遂げさせましょう。

長尾圭造(長尾こころのクリニック)